アカンダヨガとは?

「Akhanda アカンダ」という言葉が表すのは、「完全なもの」「壊れることのないもの」そして「永遠のもの」。「ヨガ」の意味とよく似ています。
偉大なるマントラ「アカンダ マンダラ カラム =この宇宙は分けることのできないひとつの存在である」の最初の言葉でもあります。

カナダに拠点を置く団体、「ワールドコンシャスヨガファミリー」の代表、ヨギ ヴィシュヴケトゥ(以下ヴィシュワ)ジーによるヨガの指導方法、
クラスのスタイルを表すために、この「アカンダ」という言葉は選ばれました。

アカンダヨガが目指すのは、「ヨガ」が本来意味するさまざまな要素をバランスよく取り入れ、伝えていくこと。
ヨガとは、アーサナやプラーナーヤマだけではありません。大きな意味でのヨガを理解し実践することで、
自らの生活だけではなく、身近にいる人たち、また社会全体にも調和を生み出していきたいと思っています。

ヴィシュワジー(ジーはインドでの尊称です)のクラスを受けると、誰でも自然と笑顔になります。
「スマイル」が、周りと競い合うことのない、本来の練習の目的に導くと考えているからです。
彼の指導するティーチャートレーニングでは、伝統的なヨガの要素を知り、広めていくことがなぜ大切なのかを学びます。
そしてアーサナを練習する上で、どのようなシークエンスを作ることで、「プラーナ=気」の流れをバランスよく保つことができるのかを考えます。

ワールドコンシャスヨガファミリーのティーチャートレーニングプログラムでは、6種類のヨガをバランスよく教え、考え、実践していくことを学びます。

 ・ハタヨーガ(浄化法、アーサナ、プラーナーヤマ、バンダ、ムードラ、瞑想の技術)
 ・ギャーナヨーガ(ヴェーダーンタ哲学、宇宙の本質である“統一性”についての学び)
 ・ラージャ/アシュタンガヨーガ(パタンジャリのヨーガスートラに基づく8支則)
 ・マントラヨーガ(ヴェーディックマントラを使い、浄化を目指す技術)
 ・バクティヨーガ(キールタンやチャンティングなど、信仰やゆだねることの学び)
 ・カルマヨーガ(正しい行いすること、アクションとリアクションについての学び)

詳しくはこちら→http://worldyogafamily.com

アカンダヨガクラス・レベル1〜3

アカンダヨガは、私たちのカラダを作る5つのコーシャ(鞘)に基づき、それぞれの意識レベルを深めながら練習します。
肉体からエネルギー体、心や感情のレベルから直感のレベル、そしてさらに純粋な部分へと意識を深めていきます。

 ■アカンダ・レベル1■

アカンダヨガの最初のステップは、呼吸と動きを調和させること。
身体に負担の少ないアラインメントとは何か、リラックスするとはどういうことなのかを身体で感じるためのクラスです。

カラダの形や柔軟性は、ひとりひとり違うもの。身体をアーサナに近づけるのではなく、それぞれの身体に合った形にアーサナを変えながら、
誰でも効果的に練習ができるような指導を行います。

基本的なアーサナのほか、完全呼吸法やウジャイ呼吸法、簡単な瞑想も学ぶことができます。
このレベルでの目的は、健康な身体を保つために体内を浄化すること。身体からのメッセージは、心の声を映し出すと言われています。
まずは、自分の身体のどの部分が緊張しているのか、観察していくことから始めましょう。

マントラは、「オーム アサトマ サトゥ ガマヤ」を使います。
アカンダ・レベル1では、肉体(アンナマヤコーシャ)とエネルギー体の部分(プラーナマヤコーシャ)に意識を向けられるように練習していきます。

 ■アカンダ・レベル2■

アカンダヨガの次のステップでは、もう少し複雑なアーサナを取り入れていきます。
アヌロマヴィロマやカパラバティなどの呼吸法や、瞑想の時間を長めに取ることで、心と身体のつながりをさらに観察できるようになるのです。

また、チャクラに意識を向け、プラーナ(気)への感覚を高めることができるでしょう。
このレベルでは、マントラやアーサナ、プラーナーヤマを実践していくことで、私たちの身体にどのような影響を与えるのかを観察していきます。
知らないうちにプラーナの流れを妨げてしまっている目に見えない詰まりや、もう必要がないのに手放すことができないネガティブな感情や記憶を探し出し、浄化されていくプロセスを見つめることができるようになります。

このクラスで使うマントラは、「ガヤトリマントラ」「マハ ムリットゥンジャヤ マントラ」。
ここでは、感情(マノーマヤコーシャ)から潜在意識(ヴィギャーナマヤコーシャ)の部分に意識を向けるよう練習していきます。

 ■アカンダ・レベル3■

上級者向けのアカンダヨガクラスでは、潜在意識の更に深い部分、アナンダマヤコーシャを感じることを目指します。
また、柔軟性の高い人や、ダイナミックなクラスを好む人、更なるチャレンジを望む人のためのクラス作りも行っていきます。

大切なのは、陰と陽のバランス。難しいアーサナへの挑戦と、アーサナに身を任せることを調和させながらクラスを進めていきます。
そして瞑想を深めるため、バンダ(身体の一部を引き締めること)やクンバカ(止息)を取り入れた呼吸法を学びます。

アカンダ・レベル2でのマントラのほか、「プーナマダ プーナミダム」のマントラを使います。

☆アカンダヨガでは、身体的に難しいポーズをすることが「上級」と位置づけてはいません。
どのクラスであっても、一般向けから上級者まで異なったレベルで練習をすることができます。
意識のレベルで更に深い部分まで感じられるようになることで、本当の意味で「上級者」としての練習と言えるでしょう。

その他のクラス


アカンダヨガでは、アカンダ1〜3のクラスのほか、「ハタラージャヨガ」と「クラシカルクンダリーニヨガ」のクラスを提供しています。

ハタラージャヨガとクラシカルクンダリーニヨガのクラスでは、アラインメントの細かい指導は行いません。
そのため、他のアカンダクラスなどを経験し、安全なアーサナの取り方や微妙な動き、
身体に感じるかすかな感覚に意識を向けることを学んでいる人を対象としています。

これらのクラスでは、エネルギー体としての身体の内側を観察していきます。
呼吸や気の流れにおける微妙な変化や、また音の響きが身体に与える影響などについて働きかけ、瞑想状態へと導きます。

 ■クラシカルクンダリーニヨガ■

クラシカルクンダリーニクラスでは、ヨガのポーズを早い呼吸に合わせて行います。
激しい呼吸と早い動きを繰り返すことで、心と身体を浄化し、活力と静寂を生み出します。
また、タントラ哲学を基にした、各チャクラへのビージャマントラや、呼吸法を組み合わせ、
ナディ(気の通り道)への浄化作用を更に効果的に高めます。

 ■ハタラージャヨガ■

ハタラージャヨガは、アーサナとブラーマリー(ミツバチの羽音の呼吸)を組み合わせて行う、アカンダヨガオリジナルのメソッドです。
基本的なヨガのポーズをゆっくりと丁寧に行い、ブラーマリー音が生み出すバイブレーションに意識を向けていきます。

ポーズに合わせてブラーマリー音を出すことで、いつもよりゆっくりとした呼吸を感じ、また音の響きが松果体や下垂体に影響を与えることで、
脳波を安定させ、心も穏やかに導くという作用もあります。
このクラスの最後には、20分ほどの瞑想時間をとっていきます。
ストレスを感じている人には特に効果がありますが、そうでない人も、プラーナの流れをより敏感に感じられるでしょう。